VOSOT ぼそっとプロジェクト

ぼそっとつぶやくトラウマ・サバイバーたちの生の声...Voice Of Survivors Of Trauma

無差別殺人犯を読む

イスラム国をめざす若者たち(5)命を投げうちたい若者の本音

「イスラム国をめざす若者たち(3)」でも触れたように 北大生をイスラム国幹部に紹介しようとしたとして 警察に事情聴取されたイスラム法学者ハサン中田氏も、 このように語っている。 「(今後、イスラム国に参加する日本人は)増えるに違いない。 日本に…

無差別殺人犯を読む(11)条件反射と人格形成

「無差別殺人犯を読む(10)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 さて、前回は回り道をしてしまったが、前々回「無差別殺人犯を読む(9)」で述べていたことについて続きを考えさせていただく。 秋葉原事件の実行犯、加藤智大本人は人格形成などという言…

無差別殺人犯を読む(10)入間市女子大生刺殺事件

「無差別殺人犯を読む(9)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 前回、「無差別殺人犯を読む(9)」にひきつづいて、今週は加害者の人格形成を考えようと思っていたのだが、そこへ、入間市女子大生刺殺事件という痛ましいニュースが入ってきて、奇妙な…

無差別殺人犯を読む(9)「人格は存在しない」は本当か

「無差別殺人犯を読む(8)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 一時期、『24人のビリー・ミリガン』が流行した反動なのだろうか。 近年、さかんに 人格は存在しない という議論が出てきた。 人は、他者との関係性の中でのみ存在するものであって、Aさ…

イスラム国をめざす若者たち(4)タリバンからマララへの手紙

わずか17歳の少女、マララ・ユサフザイ(Malala Yousafzai / 1997- )が ノーベル平和賞を受賞し、 現代のジャンヌ・ダルクのように賛美されていくのと逆に、 ますます、この世界において 悪の権化のようにみなされていくのが、 タリバンやイスラム国などの …

イスラム国をめざす若者たち(3)異なるフィクションに生きる

前回、「イスラム国をめざす若者たち(2)」では、革命やムーヴメントに人を駆り立てるものは思想やイデオロギーといった「頭」の産物であるよりも、お祭り気分であったり、やじうま根性であったり、どさくさにまぎれてウサ晴らしをするような群集心理なの…

イスラム国をめざす若者たち(2)

昨日にひきつづき、なぜ、経済的に困っておらず、自由主義経済の恩恵を受けているはずの先進国の若者が、戒律もきびしく、経済水準も高くない「イスラム国」へ義勇兵としてどんどん馳せ参じているのかを考えている。 かつてのマルクス・レーニン主義に代わっ…

イスラム国をめざす若者たち(1)

中東シリアからイラクにかけて 点(都市)と線(幹線道路)で形成されつつある 「イスラム国」 へ、欧米など先進国から 若者の志願兵が集まっている。 ついに日本からも イスラム国へ義勇兵として参加を企てていた 北海道大学の学生らが捕まった(*1)。 *1:「…

無差別殺人犯を読む(8)「そんなこと誰にでもあるよ」で済まされるのか

「無差別殺人犯を読む(7)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 前回の「無差別殺人犯を読む(7)」では、「もっとわかりやすく説明してください」というコメントをいただいた。 書こうとしている対象が対象だけにそれはむずかしいが、むりやりに核心へ…

無差別殺人犯を読む(7)「無責任」と言われるのを恐れた加藤智大

「無差別殺人犯を読む(6)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 格差社会。 ハケン労働。 精神障害。 ネオリベラリズム。 人格障害。 ……。 ……。 秋葉原無差別殺傷事件を起こした原因を、有職者たちが好む「社会的なテーマ」の方向へ持っていかれること…

無差別殺人犯を読む(6)ヒトラーの所業はテロではないのか 世界平和は家の中から始まる

「無差別殺人犯を読む(5)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 自分が親からされた「しつけ」を他人にもしてやろうと思って、無差別殺人にいたったという秋葉原事件の加藤智大に対して、 「何をバカなことを言ってんだか!」 と市民はあきれ果て、激し…

無差別殺人犯を読む(5)テロへの大義名分

「無差別殺人犯を読む(4)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 13年前の今日、9月11日 21世紀の事実上の暗い幕開けとして、 世界に衝撃を走らせた「9.11」は アメリカの側からすれば無差別殺人である。 しかし、一般的には 秋葉原事件とは同じカテゴリ…

無差別殺人犯を読む(4)犯罪者予備軍と市民

「無差別殺人犯を読む(3)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 このブログをごらんいただいている方の大多数は、 いわゆる健常な市民であることだろう。 もちろん 人生の上の悩みや怒りはさまざまお持ちだろうが、 それが犯罪を起こさせるほど 圧倒的…

無差別殺人犯を読む(3)しつけ

「無差別殺人犯を読む(2)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 秋葉原無差別殺傷事件を起こした 加藤智大被告が3冊目に書いた著書 『東拘永夜抄』(2014年1月、批評社)を読むと ひんぱんに「しつけ」という表現が出てくる。 今度は私が本社の事業部長…

無差別殺人犯を読む(2)黒子のバスケ「渡辺」は加藤智大を理解する

「無差別殺人犯を読む(1)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 秋葉原無差別殺傷事件を起こした加藤智大被告は、 最近、おそろしく筆が早い。 死刑を覚悟して、 生きているうちにすべての言葉を 自分から絞り出そうとしているのだろうか。 黒子のバス…

無差別殺人犯を読む(1)四冊の著書

「名もなき女(8)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 2008年6月8日、秋葉原無差別殺傷事件で 無関係な市民7名を死亡させ、10名を負傷させた加藤智大は、 私の知るかぎり、今までに4冊の本を著している。 『解』(2012年7月) 『解+』(2013年4月) …

名もなき女(8) 佐世保と神戸 ~ 三島由紀夫『午後の曳行』

「名もなき女(7)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 前回「名もなき女(7)」でも触れた、 まさに現在進行中の佐世保高1同級生殺人事件の報道を聞いて 私が第一に思い出すのが 神戸連続児童殺傷事件の酒鬼薔薇聖斗であり、 第二に思いを馳せている…

名もなき女(7)無差別殺人の歴史 テロを起こしていないテロリスト

「名もなき女(6)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 再々放送されていた『名もなき毒』(TBSサイト)の中の登場人物 原田(げんだ)いずみは、主人公夫婦の子どもを人質に取って立てこもった。 こうしていずみは逮捕され警察や検察の取調室がはじめて…

名もなき女(6)被虐待者がウソをつくとき

「名もなき女(5)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 前回は、再々放送されていた 『名もなき毒』(TBSサイト)の中の登場人物 原田(げんだ)いずみが言っていることが事実であった場合について考えた。今回は、その逆の場合を考えてみる。 (B)いず…

名もなき女(5)攻者三倍の原則  外傷再演のメカニズム

「名もなき女(4)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 前回「名もなき女(4)」では 結婚式や披露宴という場が 家族で虐待する側の者にとっては警戒の必要を感じる危険な日であり、 虐待されてきた側にとっては絶好の開示の場と感じることについて、 …

名もなき女(4)結婚式披露宴の暴露

「名もなき女(3)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 昨年、2013年の夏にTBSから放送された『名もなき毒』というドラマについて本ブログで取り上げさせていただいた。 たいていの人にはさして面白いドラマではなかっただろう。視聴率もふるわなかった…

名もなき女(3)人質を取って謝罪要求する理由

「名もなき女(2)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 2013年に大ヒットしたドラマ「半沢直樹」の陰に隠れて あまり有名にもならなかった ドラマ「名もなき毒」に出てきた さらにあまり有名にならなかった登場人物、 原田(げんだ)いずみ について考…

名もなき女(2)第一印象はよいモンスター

「名もなき女(1)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 大ヒットした「半沢直樹」の陰にも隠れて あまり有名にならなかった ドラマ「名もなき毒」に出てきた あまり有名にならなかった登場人物、 原田(げんだ)いずみについて考察を続けている。 スト…

名もなき女(1)

無名の人物について語ってみたい。 あまり有名にならなかったドラマの あまり有名にならなかった登場人物である。 TBS系列で放送されていた2013年7月から9月にかけて その名も『名もなき毒』というドラマ。 何の気なしに漫然と見ていたが そこに出てきた 「…

タンパの少年(5)

「三谷小塚進学教室(仮称)へ行って、良い中学へ行って、良い高校へ行って、良い大学へ行かないと、大人になって貧乏になって苦しむわよ!」 と母からおどかされていた私の頭の中には 「貧乏とは、貧困とは、そんなに恐ろしいものなのか?」 という疑問があ…

タンパの少年(4)

私が通院している精神科医療機関ではSミーティングといって治療者の臨席のもとに患者が自分の病気について語りほかの患者さんたちが傾聴するという集団療法がおこなわれている。 タンパの少年がセスナ機でアメリカ銀行ビル28階に突っ込んだ直後のSミーテ…

タンパの少年(3)

タンパの少年に父はいなかった。15年の生涯のうちほとんど父と接触するときはなかったという。 事件から約1年前にボストンから引っ越してきたらしい。ボストンは寒いところだ。 ボストンからフロリダへというとちょうど日本でいえば青森から宮崎へみたいな環…

タンパの少年(2)

高層ビル28階にセスナ機でつっこんだタンパの少年は学校ではオールAの優等生そして先生のお気に入りであった。 彼が飛行機の操縦をおぼえたのは地元のフライトスクール。 日本では飛行機の操縦を教える学校に高校生が入っているという話は聞かないがそこは…

タンパの少年(1)

「場所や時代さえ違えば、自分はこうなっていただろう」と思わせる人物にときどき出くわすものだ。 感情移入というか自己投影というかいやいや、もっと直截なまかりまちがっていれば自分がこうなっていた、いや、これは自分であった、と思わせるような人間で…

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