VOSOT ぼそっとプロジェクト

ぼそっとつぶやくトラウマ・サバイバーたちの生の声...Voice Of Survivors Of Trauma

言葉に掘り起こされる私

言葉に掘り起こされる私(6)ヘルマン・ヘッセ『デミアン』の冒頭「自分語り」の価値

「言葉に掘り起こされる私(5)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 ぼくの物語は、自分にとって、凡百の作家が語る話よりもはるかに大切なものだ。なんといっても自分の話だし、ひとりの人間が辿(たど)った物語だから。登場するのは架空の人物ではな…

言葉に掘り起こされる私(5)続々・カズオ・イシグロのノーベル賞受賞

自分の持つ感性を かつては母からことごとく否定されてきた。 父は、存在しながら不在であり、 母が、自分に覆いかぶさるすべてであったため、 母からの否定は、 そのまま世界からの否定であった。 それで精神を病み、 治療につながったところが、 こんどは…

言葉に掘り起こされる私(4)続・カズオ・イシグロのノーベル賞受賞

「言葉に掘り起こされる私(3)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 今朝、前回の「言葉に掘り起こされる私(3)」で カズオ・イシグロを日本人の作家として考えるのはまちがいだ、 ということを述べさせていただいた。 カズオ・イシグロ氏のフェイス…

言葉に掘り起こされる私(3)カズオ・イシグロのノーベル賞受賞

近年、ノーベル賞文学賞の時期がやってくると いつも憂鬱であった。 日本のメディアは、 なんとかの一つおぼえのように、 「今年は村上春樹の受賞なるか」 という話題で持ちきりになるからである。 私も、この世代の日本人らしく、 いくつかの村上春樹は読ん…

言葉に掘り起こされる私(2)高銀、吐血の詩

「言葉に掘り起こされる私(1)」からのつづき・・・ by ぼそっと池井多 前回「言葉に掘り起こされる私(1)」で 韓国の詩人、高銀(コ・ウン)氏に ぜひともノーベル文学賞を獲ってほしい という記事を出したところ、 私の患者村からは何の反応もなかったが…

言葉に掘り起こされる私(1)

今年もくだらない ノーベル賞狂躁曲が鳴り響く季節がやってきたが、 私には、村上春樹などよりもはるかに 早くノーベル賞を受けてほしい作家がいる。 韓国の詩人、高銀(コ・ウン)もその一人である。 詩人の心 高銀 詩人は 窃盗 殺人 詐欺 暴力そんなものの…

言葉に掘り起こされる私  ギュンター・グラスの回想

心的外傷、フラッシュバックといった精神症状は、 人間だれしもが日常的におこなっている 「思い出す」 という行為にまつわるものである。 ある人は思い出すのが難しすぎて悩み、 ある人は思い出すのが簡単すぎて悩む。 記憶というものが、 人の管理の手にあ…

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