VOSOT ぼそっとプロジェクト

ぼそっとつぶやくトラウマ・サバイバーたちの生の声...Voice Of Survivors Of Trauma

無差別殺人犯を読む(20)名古屋大学女子大生「人を殺してみたかった」が物語るもの

無差別殺人犯を読む(19)-2」からのつづき・・・

by ぼそっと池井多

 

 

また「人を殺してみたかった」か。……
ため息をつかれる方も多いのではないか。


名古屋大学19歳女子学生の事件も、
佐世保女子高生殺人事件だけでなく、
遠く秋葉原事件などにもつながる
一種の無差別殺人事件といってよいだろう。

佐世保の事件と同じく、
容疑者はたいへん成績の良い女の子である。

宗教に勧誘しようとした被害者に対して
「いろいろ質問したいことがある」
などと昼食に誘う手口などにも
知能の高さがそれとなく漂う。


「成績の良い女の子であったにもかかわらず
 今回のような事件を起こした」

 のではなく、

「成績の良い女の子であったからこそ
 今回のような事件を起こした」

 と考えるべきだろう。


接続詞、接続助詞は、
しばしば事件の解釈をうらがえして、
真相を私たちに見せてくれる。


人が誰かにおよぼす行為は、
たいてい他の誰かから学習したことである。

人は知らず知らずのうちに、
自分がされたことを他人にする。

他人を人間として尊重していない、
ということは
自分もまた人間として尊重できていない
ということである。

容疑者が小学生のころから

「人を殺してみたかった」

と言っているということは、

彼女自身が深い所で殺されている、

ということだと私は思う。

もちろん身体は生きているが、
魂を殺されているということである。

霊魂だのオカルトだのといったことは
あまり好きではないのだが、
人の生というものを考えるとき
どうして魂という言葉でしか
あらわしえない何かがあるような気がする。

 

 「お前、生きるな。」

 「あなた、あなたの生を生きてはだめよ」

と、深い深い魂のレベルで
親に言われていたということはないのだろうか。

それも言葉ではなく、
言語外言語とでもいうべき
肌から発する波動のようなメッセージで
言われていたのではないか。


「優秀な成績」というのも、
その結果の一部だったのにすぎない
と考えることができると思う。

ちょうど、いじめられている子どもが
よく陰部などに皮膚炎を発症すように、
子どもの「優秀な成績」とは、
時として、
育ち方のゆがみから生じている
生活の表層の炎症のような現象なのだ。

 

 

・・・「無差別殺人犯を読む(21)」へつづく

vosot.hatenablog.com

 

 

  •     

    顔アイコン

    宗教に勧誘する人ほど彼女にとってうざい存在は無かったと思います。自分が正義みたいな人。その存在を抹殺することで彼女自身が生きられたとは考えられないでしょうか?おそらく同様の宗教の人が30年以上前に同じ男性を勧誘目的で繰り返し訪問して殺害されたことがあります。いつも二人で来ていましたが男性はいつか必ず一人で来ることがあるに違いないと待っていたそうです。暴行目的で目的を遂げたから殺害しました。心底教理を信じている人を殺すことが彼女の正義だったのかなあと思います。 削除

    アリス ]

     

    2015/1/31(土) 午後 1:35

     返信する
  •     

    アリスさま コメントをどうもありがとうございます。

    なるほど、そういう見方もありますね。
    たしかに宗教に勧誘する人によくある、神経症的な接近は、人を追い詰めるものです。

    もっとも、今回の容疑者は「誰でも良かった」とも言っているようなので、無差別殺人の延長としてとらえてみました。 削除

    チームぼそっと

     

    2015/1/31(土) 午後 3:45

     返信する
  •     

    はじめまして。

    アリスミラーの『魂の殺人』を思い出しました。
    同感です。 削除

    みいこ ]

      

    2015/2/2(月) 午前 9:44

     返信する
  •     

    みいこさま コメントどうもありがとうございます。

    たしかにアリス・ミラーが示唆されるところが大きいですね。削除

    チームぼそっと

     

    2015/2/2(月) 午前 11:14

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