VOSOT ぼそっとプロジェクト

ぼそっとつぶやくトラウマ・サバイバーたちの生の声...Voice Of Survivors Of Trauma

やっぱり今日もひきこもる私(33)「ひ老会」の扱う「8050問題」とは

ひきこもりの高齢化
8050問題
 
などということが言われ始め、
気がつけば私自身が、
問題とされる年齢層に突入していた。
 
そこで私たちチームぼそっとの企画の一つとして
 
 
 
 
というミーティングを不定期で始めたのが半年前。
 
」きこもりと「」いを考える、
という主旨から、
安易にそんなネーミングにしてみた。
 
しかし、だいたいミーティングに来てくださるひきこもりは、
私自身をふくめて「うつ」の人が多く、
いつも「疲労(ひろう)」しているので、
「ひ老会」がちょうどよい名称となった。
 
ひきこもりの親御さんや支援者たちのための
8050問題の団体は他にあるようなので、
当初は「ひ老会」の参加資格を、当事者限定にしていた。
 
しかし、当事者の視線から8050問題を考えている
関係者の皆さんも少なくないことがわかり、
最近では、
 
「これはあくまでも当事者のためのミーティングです。」
 
という主旨を明示しながらも、
当事者でない方(親御さん、支援者、関係者)も
ご参加いただけるようにした。
 
すると、当初に思っていたよりも
「層の厚い」、充実したミーティングを
おこなえるようになってきたのである。
 
昨日も、開催させていただいた。

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ご参加いただいた皆さまには感謝いたします。
 
 
 
 
 
 
私は、自分自身の理解のために
「8050問題」を頭の中で
三つのカテゴリーに分けて考えている。
 
一つめには、
さかんにメディアで取り上げられた
札幌母娘餓死事件(*1)に代表されるような
「8050問題」である。
 
 
*1.母と娘、孤立の末に 札幌のアパートに2遺体 
82歳と引きこもりの52歳 「8050問題」支援急務
北海道新聞 2018.03.05
 
 
いま「代表されるような」と書いたが、
札幌の凄惨な事件を皮切りに、
各地で同様なケースが発覚したものだ。
 
しかし、私の意見では、
これは「ひきこもりの高齢化」から来る問題というよりも、
「独居老人の孤立死」などの社会問題であるといった方が
距離が近いように思うのである。
 
近所の誰もが知らないまま、
部屋の中で餓死していた、
といった凄惨な事件は、
「ひきこもりの子」が家庭内にいるから、
起こったのだろうか。
 
そうではあるまい。
 
家族に「ひきこもり」がいようがいまいが、
住民の方が
 
 
社会的に無力であるために
近所を含め社会資源に援助を求められなかった
 
 
から起こったのだと考えられる。
 
それに、そもそも親子ともども餓死寸前の方というのは、
いくら私が「ひ老会」などというミーティングを開いていても
残念ながら、そこにいらっしゃることはないと思う。
 
そういうミーティングに自力でたどりつける当事者は、
すでにそれだけの力を持っている、
ということである。
 
ならば、それを前提に、
もっと他のニーズをすくいあげる仕組みを考えるべきではないか。
 
そして、それだけの力のない住民の方には、
「ひきこもり」であるかないかに関係なく、
いかにして本人の意志に反しないかたちで、
社会資源につながってもらうか、
ということが問題の中心にくると思う。
 
ミーティングにたどりつく力のある当事者と、ない当事者。
それぞれに解決の道すじが別個に描かれてよいだろう。
 
昨日の参加者の方のなかで、
札幌に代表される凄惨な事件を評して、
このような表現も出た。
 
ムラ社会がいやで逃れた先が無縁社会だった」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
二つめの「8050問題」は、資産運用である。
 
裕福な家庭に多いのだが、
子どもがひきこもりであると、
親亡き後に子どもがどのように暮らしていくか、
という問題がある。
 
「世帯分離をして、子どもが生活保護を受ければいい」
 
という解決案があるが、
まだ社会の中に「生活保護は恥」といった意識があり、
「家名の誇り」などの問題もあるので、
なかなかそうはかんたんに進まない。
 
専門家が介入して
親亡き後もひきこもりの子が暮らしていくのに困らないように
親の生前から整備していくのだという。
 
これが、親御さんたちのあいだで語られる
「8050問題」の主流を占めているように思われる。
 
 
三つめは、
当初より「ひ老会」で扱ってきたタイプの「8050問題」であり、
これがいちばん一般化しにくい。
 
いわば、非定型の「8050問題」である。
「その他大勢の8050問題」である。
 
人が老いていくかたちは、人の数ほどある。
 
それに比例するように、
非定型の「8050問題」とは、ひきこもりの数だけある。
極端にいえば、みんなちがう。
 
正規分布を描いたときのボリュームゾーンがない。
 
こうしたことについて、
昨日のひ老会では多くの声が寄せられた。
 
ひきこもりの当事者(子)は、
親とコミュニケーションがない。
 
親は、子と会話ができなくて、
「このままでは死ねない」
と思っている。
 
それがけっこう、
親御さんから見た「8050問題」の
ボリュームゾーンだったりする。
 
しかし、それが子から見たときのボリュームゾーンに呼応しない。
 
なぜ、それがすれちがうかも定かでない。
 
 
……。
……。
 
 
昨日は、ある番組の収録を兼ねていた。
それについては、
いずれ皆さまにもお知らせできる時が来ると思う。
 
 
 
 
 
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