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やっぱり今日もひきこもる私(230)朝日新聞フロントランナーで紹介されました

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朝日新聞 2020年2月29日 週末版 "be on Saturday" 1面



by ぼそっと池井多


朝日新聞の紙版に、週末だけ発行される「be on Saturday」という特集ページがあり、その中の「フロントランナー」というコーナーで不肖私のことをご紹介いただいた。

記事を書いたのは、昨年度の反貧困ジャーナリズム大賞をとった朝日新聞の記者、清川卓史さんである。限られた紙面で、私の人生を(すべてとは行かないまでも)首尾よくまとめていただいている。

この「フロントランナー」というコーナーは、いつも写真が大きな比重を占めるものらしい。同社のなかから、えりすぐりのカメラマンがやってきて、かなり時間をかけて写真を撮るのだという。

上に掲げた記事の抜粋は、著作権の問題があるので、記事の大部分にボカシをかけたうえに、写真もすべてをお見せするわけには行かなかったのだが、じっさいの紙面では、私は構図の上下の真ん中あたりに収まる配置となっている。

 

 

これは、1月に新宿の雑踏のなかで撮影されたものだ。

カメラマン川村直子さんから、人の行き交う交差点のド真ん中に立ち止まることをリクエストされた。

彼女が高い所から望遠レンズを構えているあいだ、私は信号が青になるごとに横断歩道の中央まで歩いていき、そこで立ち尽くす。赤になると、退避して手前の歩道まで引き返す。

そんなことを繰り返しているうちに撮られたものである。

かなり寒い日で、背中に何枚もカイロを貼って佇んだことを覚えている。

 

他の通行人たちが忙しく歩きすぎる雑踏の中で立ち止まる、というこの構図は、ふつうの人にとっては、どこか奇異に、人工的なポーズとして写るかもしれない。

「ふつうだったら、そんなところで立ち止まることはありえない」と。

しかし私は、実際にこのように雑踏の中で立ち止まることが多い。

それは、周りはみんな働いているのに、私一人が働いていなくて、ふと立ち止まって忙しく立ち往く人々を眺める瞬間が多いということと、関係しているのだと思う。

したがってこの構図は、私にとってはさほど人工的でも不自然でもなく、私の日常を鋭く切り取ったものと感じるのである。

 

 

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「この記事に載せたいから、若い頃の写真を送ってほしい」

という要請を受けた。

そこで、探してみた。私は若い頃から、下手な写真をたくさん撮っている。

ところが、自分の写真はほとんど撮っていないことに気づかされるのだった。

やはり、若い頃の私は、自分をあまり好きではない、もしくは自分をあまり信頼していなかったのだろう。写真を撮られることが嫌いであった。

ようやく2枚、発見された。

そのうち1枚は、先日に本ブログに掲げた、インドから帰ってきたばかりの21歳の写真である。もう1枚は、イスラエルキブツで同室者に写された26 歳の時の写真であった。

その2枚を清川記者へ送ったところ、後者がこの「フロントランナー」に載せられることになったようである。

 

 

 

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