by ぼそっと池井多
前回「やっぱり今日もひきこもる私(309)」でお知らせしたように、日本時間で10月5日から6日にかけて、私を特集した「Direct Talk」という番組が NHK World という国際放送局から3回放送された。
とはいっても、私のひきこもり部屋にあるテレビは、国際放送などというハイソな電波は入らないので、リアルタイムではまったく見られなかった。
放送から一日半が経ち、昨日の夜遅くになって、ようやくインターネットにアップされたため、それを見た次第である。
こちらから見られる。↓
英語の部分には日本語の字幕がつくのかと思っていたら、どうやらついていないようなので、見ていて退屈に思う人もいるかもしれないが、「ひ老会」や「ひきこもり親子公開対論」など、日本語で話されている部分もあるので、どうぞご視聴いただきたい。
6月に放送されたフランスの公共放送France5 (*1)などに比べると、はるかにいろいろな要素が良くまとめられているといえよう。
*1. 参照
わずか15分の番組の枠で、成育歴、毒母問題から、「ひ老会」、「ひきこもり親子公開対論」、ひきポス、GHO、果ては単行本「世界のひきこもり」まで、よく網羅してくれたものである。
しかし、上の写真である「世界のひきこもり」の本だが、どうしてまだ刊行されていない本がここに写っているのか、と疑問に思う方もいらっしゃるにちがいない。
今日ですらまだ完成していないのだから、この映像が収録された日に完成しているわけがないのである。
じつは、これは書影(?)といって、本の模型である。
出版社では、原稿のすべての字数を計算して、どのくらいの厚さの本になるかミリ単位まではじき出し、表紙カバーとの調整を図る。そのときに、このような模型がつくられる。
したがって、上記の本は外観のみで、中身はまだ全然できていない。
映像を収録したのは9月9日で、まだ中身はもちろん書いている最中であった。
これらの話題の他にも、現在進行中の精神科医
しかし、それは「ひきこもり」という軸でくくるには少し無理があるため、今回は省かれたのだろう。
ほんとうは、私のひきこもりの長期化は、麻布村問題と密接に関連しているのだが、そこを理解してもらうのは難しいので、また別の機会を待つことにしよう。
*
高田馬場を歩くシーンが、ところどころに挿入される。
これを見ると、よほど私が高田馬場という街に縁があると思われるかもしれない。
しかし、私は大学時代には、高田馬場はたしか一度しか足を踏み入れなかったエリアである。それ以降は、まったく行く機会はなかった。
近ごろになって、高田馬場で庵-IORI- の運営会議が開かれていたときにときどき通ったぐらいである。
じつは、インタビューを収録したスタジオが高田馬場にあるのだった。
番組を作った
番組の中のナレーションも彼である。
私は3月にコロナにより外出自粛を始めてから、半年近く都心の人ごみに出ていかなかった。
だから、このとき、9月9日にまみえた高田馬場の雑踏は、私が半年ぶりで遭遇した人ごみであった。
久しぶりに見る人ごみはワクワクする一面もあったが、その中に身を置いているとどっと疲れた。やはり私は根がひきこもりであるらしい。
ところで、私はその場では気がつかなかったが、こうして映像で見ると、私が高田馬場の街を歩いている最中に一瞬すれちがった(らしい)お姉さん、ちょっと雰囲気が涼しげできれいだったなあ。
すれちがった時にご挨拶できなくて残念。