VOSOT ぼそっとプロジェクト

ぼそっとつぶやくトラウマ・サバイバーたちの生の声...Voice Of Survivors Of Trauma

父から逃げられない私(43)三島由紀夫と死の恐怖

父から逃げられない私(42)」からのつづき・・・

 
J.I. この映像を収録しているのが2015年11月21日。
 あと4日経つと、とうぜん2015年11月25日になるわけですが、
 この日は、
 45歳で腹を切った三島由紀夫が自決してちょうど45年なのです。

 痴陶人さんのいう「三島ダブルの日」。

 三島は、肉体的な自己を殺してまでも、
 観念的な自己の死を遠ざけようとしたのではないでしょうか。

 死とは、なにも肉体的な死だけではありませんよね。

 「そんな自分は、もう自分じゃない」
 なんていう自分になることは、自己の観念的な死です。

  いままで、誰にも容れられたことはないけれど、
 私は、最終的には
 「三島は、死を恐れたから、ああいうふうに死んだ」
 と考えているのです。

 死を恐れる人は、なぜ死がこわいかといえば、
 それは、死はいつやってくるかわからないから
 こわいのでしょう。

 つまり、死は管理できないから怖い。

 「何日の何時何分、自分の死はこういう形でやってくる」
 というようにわかっているのならば、
 いわば死を管理してしまえば、
 死にまつわる怖さというのはだいぶ小さくなるはずです。

 三島は死の恐怖を、
 死を管理することでだいぶ小さくできたはずです。

……。
……。
 
 
・・・「父から逃げられない私(44)」へつづく
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